リハビリテーションのご紹介

理学療法士

理学療法では、患者さまの状態に応じて早期から介入し、患者さまそれぞれが望む「自分らしさ」の再獲得へ向け、個別性を重視して訓練を行います。当院の特徴としては、スポーツ疾患から高齢者の4大骨折まで患者層が多様であり、それぞれの疾患や状態に対応できるよう、努めています。

多様な患者層に対応

当院を利用する患者さまは小児から高齢者まで多様であり、幅広い患者層に対応する必要があります。疾患としては、入院リハビリでは高齢者に多い4大骨折や、変性疾患(変形性関節症、肩関節腱板損傷、脊椎症など)の術後、事故などの外傷後が多く、一部脳卒中や呼吸器・循環器疾患の患者さまへ対応しています。外来リハビリでは、スポーツ疾患、生活習慣に伴う整形外科疾患(肩関節周囲炎、変形性関節症、腰痛症など)の患者さまを対応することが多いです。

症状に応じた治療機器の使用

当院では、ソラリス、レーザー治療器、ホットパック、渦流浴などの治療機器を備えています。患者さまの状態に応じて治療機器を使用し、炎症症状の緩和、疼痛・運動機能の改善を促進できるように努めています。

専門性向上のための定期的な勉強会

理学療法士としての専門性を高め、治療の質を高めるため、定期的な勉強会に取り組んでいます。毎年スタッフ間で話し合い、年間目標を設定し、全員参加での勉強会を行っています。2024年度は「正しく触診し、正確な評価・治療につなげる」ことを目標に、週一回の勉強会を開催し、スタッフの専門性向上のための取り組みを全員で行いました。

外部講師による指導・助言

広島大学、広島国際大学、広島都市学園から定期的に外部講師による治療相談や勉強会を実施しています。現場で相談を行うことで、即座に臨床場面へ活かすことができ、スタッフのスキルアップにも繋がっています。

作業療法士

作業療法では日常生活に関わる様々な活動の再獲得を支援し、活動への参加を通して「その人らしい生活」を送れることを目指します。

当院では入院・手術後の早期から作業療法を開始し、日常生活に必要な動作の練習や指導を行っています。また、患者さまが退院後も安全に生活できるように、再転倒の予防を考慮した生活環境の評価や助言も行っています。高齢の患者さまに対しては、せん妄の予防や患者さまの認知機能に応じた支援を行うことに力を入れています。

対象疾患の特徴

リハビリテーション室での動作練習だけでなく、実際の病棟生活の中での練習・指導も行っています。浴室やダイニングキッチン、和室といったご自宅に近い環境で動作練習を行うための設備や、福祉用具・自助具も備えています。

認知機能・精神面への介入

患者さまに寄り添い、馴染みのある作業提供や楽しめる体験を通して穏やかに過ごして頂けるよう支援しています。

ハンドセラピー

手部の整形疾患の患者さまに対して、機能的練習や作業活動を通した動作練習、環境への働きかけなどを行っています。

外部講師による指導

広島大学教授により、臨床研究・学会発表に関する指導を定期的に受けています。

言語聴覚士

言語療法では、高齢者外傷の患者さまが多い中、嚥下機能障害や、高次脳機能障害を有した患者さまに介入しています。更に、通所リハビリや外来リハビリを利用する患者さまに対しても介入を行い、急性期から生活期までどの病気においても、患者さまが安心して食事を取れるように取り組んでいます。

対象疾患の特徴

当院を受診される患者さまは整形外科疾患が多いです。しかし、様々な合併症や既往歴を有しており、嚥下機能に問題を抱えている方が少なくないです。それぞれの問題に対して、摂食嚥下機能療法、呼吸器リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料を算定しています。

また、当院の外来や通所リハビリを利用される方に対して、リハビリテーション科医指導のもと、嚥下機能訓練や運動・生活指導を行っています。

VF検査による正確な評価・介入

当院では、嚥下機能が低下した患者さまへVF(嚥下造影検査)を行っています。VF検査は週2回実施しており、リハビリテーション科医、看護師と共に言語聴覚士も参加します。VF検査前に症例についてのカンファレンス、検査後に検査結果についてのカンファレンスを実施し、詳細な評価から、嚥下機能訓練や食事指導へと繋げています。

多職種カンファレンスによる栄養への取り組み

当院では、NST(栄養サポートチーム)カンファレンスと摂食機能療法カンファレンスを多職種で実施しています。言語聴覚士もカンファレンスに参加し、当院に入院されている患者さまの栄養面に関して情報共有を行い、栄養データの維持・向上に努めています。

外部スタッフによる助言・指導

広島大学病院など経験豊富なスタッフが非常勤で定期的に勤務しており、口頭での相談だけでなく、実際の治療場面での相談やアドバイスも受けることができ、充実した指導体制となっています。

設備・機器紹介

4階リハビリ室

3階リハビリ室

外来リハビリ室

訓練用階段

実際の階段と比べて転倒、転落の危険性が低く、安全に練習ができます。

和室

和室での動作練習が行えます。

訓練用浴室

自宅の浴室に近い環境で訓練を行うことができます。