脊椎外来

患者さま目線の治療
最先端を極める

常に患者さま目線での治療を心がけており、最先端の医療を積極的に導入しています。

すでに手遅れで手術適応はないと諦めている患者さまにもまだ可能性が残されているかもしれません。どうぞご相談ください。

専門医のご紹介

藤林 俊介先生

藤林 俊介

村田 英明先生

村田 英明

診察日

診療時間
午前
9:00~12:30

藤林・村田

藤林
午前
14:00~18:00

村田

村田
  • 予約制
  • 緊急性を要する場合は予約なしでも診察します

脊椎外来について

主に脊椎変性疾患の治療を行っています。脊椎変性疾患とは加齢性変化に伴い生じる疾患です。腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、腰部脊柱管狭窄症、成人脊柱変形、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症、脊柱靭帯骨化症、骨粗鬆症性椎体骨折などの疾患があります。それ以外にも脊椎外傷、脊椎腫瘍、脊髄腫瘍、感染などの脊椎炎症性疾患、腰椎分離症や疲労骨折などのスポーツ障害も診察しております。低侵襲手術を目指した医療機器開発も行っており、いくつかの医療機器は厚生労働省の承認を受けています。本院でも積極的に新規医療機器や術式の導入を行います。当院にはリハビリテーション科が併設されていますので、保存治療も協力して行ってまいります。

脊椎外来は完全予約制としております。なお、緊急性を要する場合は、予約なしでも診察をいたしますので、受診を希望される方は、外来窓口までお問い合わせください。

腰部脊柱管狭窄症

高齢者に多い腰の病気です。老化に伴い神経の通り道(脊柱管)が細くなり、さまざまな症状が出現します。腰痛・臀部痛・下肢の痛みやしびれ・歩行距離が短くなる(間欠跛行)、さらに悪化すると下肢の麻痺や尿漏れなどが出現します。

治療法:痛みやしびれに対するさまざまな内服薬があります。それ以外にもリハビリ治療、患部に直接的に薬を注入する神経ブロックなどの治療を行います。症状が改善しない場合は手術的に神経を圧迫している変形した骨や靭帯・軟骨などを取り除きます。手術翌日から歩行が可能となり、入院期間は3日から2週間程度です。

腰部脊柱管狭窄症:棘突起縦割式椎弓切除

  • 硬膜管の拡大
  • 筋肉を温存した術式

腰椎すべり症

腰椎椎間板の老化に伴い、椎骨が前にズレてくる病気です。中高年の女性に好発します。腰痛・臀部痛・下肢の痛みやしびれなどが出現します。

治療法:症状に応じた保存的な治療が行われますが、効果がなければ手術治療を行います。不安定性が強く背骨の配列に異常を生じている場合などには脊椎固定術が行われます。当院では低侵襲腰椎側方固定術を積極的に行なっています。手術翌日から歩行が可能となり、入院期間は1〜2週間程度です。

腰椎すべり症に対する低侵襲腰椎側方固定術

  • 間接的な神経除圧とすべりの整復

成人脊柱変形

老化に伴い背骨の後弯(前に曲がる)や側弯(横に曲がる)に伴う腰背部の痛み、歩行障害、下肢の痛みやしびれ、消化器症状、見た目の変形などさまざまです。

治療法:大きな手術が必要になりますので、2回に分けて手術を行います。入院期間は手術の方法・術後のリハビリによって異なりますが、2〜4週間程度です。

脊柱変形手術

頚椎椎間板ヘルニア

頚椎で椎間板ヘルニアが生じると、強い首の痛みや肩から腕に広がる痛みやしびれが生じます。手足の麻痺などが生じることもあります。

治療法:薬による治療、頚椎カラー装着や神経ブロックなどで多くは場合は改善しまが、効果がなければ手術を行います。後方からのヘルニア摘出術、前方からのヘルニア摘出術ならびに固定術、前方からのヘルニア摘出術ならびに人工椎間板置換術などがあります。手術の翌日から歩行が可能になり、入院期間は3日〜1週間程度です。

頚椎椎間板ヘルニアに対する人工椎間板置換術

頚椎症性脊髄症

老化に伴い、脊髄の通り道(脊柱管)が狭くなり、脊髄が圧迫されると、さまざまな症状が生じます。頸部の痛み・四肢のしびれや痛み、進行すると細かい手の動きの障害・足のふらつきなどが出現します。

治療法:痛みやしびれだけであれば、内服薬によって症状は緩和しますが、運動障害があれば保存治療は無効です。手術は脊柱管を広げる方法(椎弓形成術)が一般的に行われます。手術の翌日から歩行が可能となり、入院期間は1〜2週間程度です。

頚椎症性脊髄症に対する椎弓形成術

  • 術前MRI
    術後MRI

骨粗鬆症性椎体骨折

高齢者が転倒すると大腿骨や背骨の骨折を生じます。背骨の骨折は放置すると疼痛が持続し背骨の変形や下肢の麻痺を生じることがあり、早期治療が必要となります。

治療法:疼痛や変形が強い場合には早期にBKPという骨折した椎体内にセメントを注入する治療を行います。手術当日から歩行が可能となり、入院期間は2-3日程度です。骨粗鬆症に対する治療も並行して行います。

骨粗鬆症性椎体骨折に対するBKP法

  • 術前
    術後
  • 骨折した椎体内に風船を挿入、拡張して骨折を整復し、空隙にセメントを注入

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎の椎間板が脱出すると神経を圧迫し、腰痛や坐骨神経痛を生じます。

治療法:多くは保存的な治療で症状は軽快しますが、症状が改善しない場合や下肢の麻痺がある場合は手術を行います。内視鏡を用いた手術と顕微鏡を用いた手術を行っています。手術翌日から歩行が可能となり、入院期間は2-7日程度です。

腰椎椎間板ヘルニアに対するMED法

  • モニターを見ながら行う手術風景
  • 小さな傷で手術可能
  • MRI(左:術前 右:術後)

脊椎破裂骨折

交通事故・高所からの転落などの強い外力で背骨が骨折し、変形が強い場合には手術治療が必要になります。

治療法:骨折した椎骨の上下の椎骨に経皮的にスクリューを挿入し、変形を矯正します。さらに骨折した椎骨に人工骨を充填し、骨折部を安定させます。手術翌日から歩行が可能となり、入院期間は1〜2週間程度です。骨折部が治癒した後にスクリューなどは抜去します。

胸椎破裂骨折に対する経皮的内固定術

  • 骨折部は人工骨を充填して整復

医療機器開発

X-TAL

2018年に薬事承認を取得した低侵襲腰椎側方固定用の人工骨です。自家骨を採取せずに手術が可能になったため、低侵襲の手術が可能になりました。すでに日本全国で多くの患者さまの治療に用いられています。

低侵襲腰椎側方固定用人工骨:X-TAL

  • 骨と人工骨の結合

Integral G3dX

2022年に薬事承認を取得した腰椎後方固定用の人工骨です。3Dプリンターを用いて製造しています。

SpineMate Ti Guide

2024年に薬事承認を取得した椎弓根スクリューを正確に刺入するための患者適合型ガイドです。患者さま個々の骨形状に合わせて作成します。